プリズムの煌めきの向こう側へ

アイマスとかアニメとか声優とかのことを書く、豚になってしまった人間の記録用紙

エビストが面白いと思うようになってきたという話

エビストが面白くなってきている! 

そういう話を書くことにしたい。

 

エビストは、2016年5月にリリースされたアプリで、自分は、かなり早い時期からプレイするだけはしていた人間だと思う。

しかし、あまりハマることなく、つかず離れずの距離を保ち続けてきた。

その経緯は、

8beatStory♪8/pLanet!! 1st Anniversary 3rd LIVE 「行くぜBLITZ! 青春の想いを込めて!」 - プリズムの煌めきの向こう側へ

 にも書いているので繰り返さないが、キャラのこともストーリーのことも基本設定以外ほとんど何も知らない状態だが、音楽だけはちょいちょい聞き続けている、という状態だった。

しかし、今年の5月に入ってから、メインストーリーを進めてみたところ、「あれ、エビストのストーリー面白いぞ?!」となってきたのである。



何故5月に入ってからシナリオを進めはじめたのか

これには2つ理由がある

・2_wEiはいいぞ!

・4thライブで何かあったらしい

 

2_wEiはいいぞ!

2018年2月に、エビストに新ユニット2_wEi(ツヴァイ)が登場することが告知された。

詳しい設定はあとで説明するが、TYPE_Z型アンドロイドの虎牙アルミ、虎牙ミントによる2人組ユニットである。

この段階で自分的に重要だったのは、作中の設定よりむしろ、虎牙アルミ役の声優が野村麻衣子さんだったことである。

まだ一般的には全然無名の新人声優であるが、ナナシスの越前ムラサキを演じており、ナナシス支配人にはよく知られている。

少し低めのハスキーボイスでハードロックを歌い上げる抜群の歌唱力の持ち主である一方で、見た目と普段のたたずまいは良家のお嬢様然としたところがあって、元々ムラサキというのは人気のあるキャラクターであったけれど、ライブ出演やtwitterなどを通じて、野村さん本人の魅力も(一部界隈でだけれど)知られるようになっている。

で、そんな野村さんがエビストにでる、ということで、そりゃまあチェックせなかんな、という話なんだけど

とりあえず、QoPの歌が好きな人は、2_wEiも聞いて!

2_wEiは今「Despair」「UNPLUG」「Lost in data」の3曲がリリースされているところなんだけど

(二次元アイドルの1つのユニットのリリース速度としては異例の早さだと思うけど、11月に単独ライブが決まっているので、まだまだ出ますよ)

特に「UNPLUG」は、ラウドロック感あるサウンドに野村さんの力強いヴォーカルがのって「いやこれQoPの曲って言われても信じるわ」みたいな曲になっている

急ぎ付け加えておくが、2_wEiは、ミント役の森下さんも一緒に歌っており、彼女の声がQoPとはまた違ったアクセントやニュアンスを2_wEiの曲に加えている

その他にもQoPと違う点はもちろんあるのだし、野村さんだって違うキャラの歌なのだから、歌においても演じ分けをしているところとかあるかもしれないわけで、QoPと2_wEiは同じだ! とまでは言わない。

言わないけど、QoPサウンドが好きな人だったら、「UNPLUG」ひいては2_wEiだって絶対好きになるはずだから聞いて、とだけは言っておきたい。

「暴き出された虚飾のプロセス」っていう野村さんの歌い出しに、一瞬でノックアウトされるはずだから。

あと、野村さんといえば英語の発音!

上智声優の実力を聞け!

 

2_wEi、というかエビストの作曲家陣についてもおいおい調べようと思っている。

「Despair」は、「Toi et moi」のシン・マナヒロさん

「UNPLUG」は、「Minus」「INIFINIT3」「Outer Experience」の5u5h1さんで、この人はすしPという名義でも活動していて、そっちではフューチャーベース作っているらしい

「Lost in data」は、「ここから」のHaToさんなんだけど、「ここから」はスローバラードで全然曲風が違ったりする。

 

閑話休題

何故、エビストのシナリオを急に追い始めたのか、という話だった。

2_wEiのイベントシナリオがすぐに読める奴だったことと、GWだったことが重なったので、2_wEiのシナリオをまず読んで、その結果として2_wEiのカードが欲しくなったので、ちょうど「UNPLUG」イベントだったこともあり、終わり間際だったものの、自分としてはそこそこ走った。

で、楽曲のクリア回数に応じて、ストーリーが解放されていくので、従来にやっていた分も含めて、そこそこ解放された未読エピソードがたまり始めていた。

それでまあ、読んでみるかとなったのである。

 

・4thライブで何かあったらしい

ただ、上記の事情だけでは、メインストーリーを読む動機としては弱い。

自分はエビストに対して、曲とライブパフォーマンスはよいが、ストーリー自体はよくない、という初期の偏見をずっと持っていたままで、だからこそエピソードを全く読み進めていなかった。

初期のストーリーの何がよくないかというと、おおむね、作品やキャラクターの設定をちょぼちょぼと説明していくばかりで、感情的なフックが特に用意されていないというあたりだろう。

それはそれとして、5月に開催された4thライブについての感想を眺めていたら、ストーリーの展開と現実の展開が重ね合わせられている旨の感想を見たのである

4thライブには結局行かなかったわけだけど、次の2_wEiライブは行きたいし、これを十全に楽しむためにはエピソードを読んでおく必要がありそうだ、ということに気づいたためである。

 

さて、4thライブで何があったかというと、次のエビストのライブが、2_wEiの単独ライブであることが発表されたということになる。

ナナシス支配人的には、「いやーうちも4Uの単独やりましたしねー。ライバルユニットの単独ライブ、大いにアリなんじゃないですかー」みたいな上から目線かましそうになるわけだがw

実はもう一つポイントがあって、エビストのメインユニットであるハニプラについては、今後の展開が何も発表されなかったというのである。

これが、第10章における、2_wEiとのバトルで苦境にたたされるハニプラという構図と相似した展開なのではないか、と解釈されているのである。

実は3rdライブにおいて、この4thライブの告知がなされた際、メンバーから「次は私たちにとって大事なライブになります」「勝負のときなんです」というような発言があって、ちょっとばかり不穏な雰囲気を予期させるものはあったのである。

 

どういう話なのか

エビストってそもそもどういう話なのかというと

AIが作った音楽が席巻し、人間の作った音楽を駆逐しつくそうとしている未来社会を舞台に、8人の女の子達が、人類の音楽の未来を賭けてAIと戦う物語、なのである。

といっても何のこっちゃだが、実は、エビストユーザーも1年以上、この設定について、何のこっちゃと思っていたのである。

(メインストーリー読んでいない自分はそりゃ当然だが、メインストーリー読んでイベントとかに行ってた熱心な「先生」にとってもそうだったらしい)

従来、エビストについて説明する時、一応この設定の説明から入るのだが、「それはともかく音楽がいいですよ」とか「キャラクターがよくてですね」とかいった説明に進むのが常であったように思える。

すごく大雑把にいうと、エビストはラブライブ!をパクッているようなところがすごく多くて、近未来風のフレーバーを取り入れたラブライブ!フォロワーみたいな感じだった。

あの物語にとって、「廃校の阻止」や「ラブライブ優勝」はマクガフィン的なところがある。つまり、「廃校の阻止」や「ラブライブ優勝」は、彼女たちの物語を動かし始めるための装置ではあるが、物語の本筋はそこにはない。あの物語が描こうとしたのは、いかに彼女たちが仲間となり、いかに彼女たちが自らのコンプレックスを乗り越え、いかに彼女たちがかけがえのない時間を過ごしたか、である。動機自体は、他のものにも置き換え可能と言えば可能である。

エビストも、当初の物語においては、「人類vsアンドロイド」というのはマクガフィン的な置き換え可能な舞台装置なのかなあという印象があった。

エビストとユーザー層が結構重なっているゲームとして、ナナシス、そして(ゲームサービスは既に終了しているが)アイコネがあるが、これらも近未来テイストを持った作品になっている。

そして、ナナシスやアイコネも、その近未来テイストはやはりあくまでもフレーバーであって、物語の本筋ではない。

ナナシスは確かに、「っぽさ」を出す以上に世界観を作り込んでいるところはあるが、現状、そこまで物語に食い込んでいるわけではない。KARAKURI周りのエピソードに多少関わってきてはいるが、ナナシスの本質が近未来設定にあるわけではない。

 

一方で、エビストはむしろSFになりつつあるのである。

転換点となったのが第8、9章にあたる「空乃かなで」編のエピソードである。

 

まず、設定のおさらい

この世界には、Motherと呼ばれるAIがいる。

Motherはアンドロイドを作っている。

このアンドロイドは、いわゆるアンドロイドと違って、作中でBIT空間と呼ばれているVR空間にしか存在していない(アンドロイドという名前だが、これもまたどちらかといえばAIに近い)。

このアンドロイドたちが音楽活動をしており、人間よりも人気を獲得している。

特に、ライブバトルというイベントが日々行われており、アンドロイドチームと人間チームの対決が行われているが、人間チームが負けることが多く、数も多くない。

主人公達は、音ノ杜学園に通う8人の女子高生で、学園理事長の特命を受けて、アンドロイドとライブバトルを行っている。

主人公は、音ノ杜学園に赴任してきたばかりの「先生」で、彼女たちの「ビートマネージャー」としてライブバトルに関わることになる。

主人公8人は、8/Planet(ハニープラネット)、略してハニプラというユニット名なので、以下ハニプラと呼ぶ。

 

「空乃かなで」編は、学園にかなでと名乗る少女がやってきて、ハニプラの1人である源氏ほたるが匿うところから始まる。

ほたるは、平家ことねというネットアイドルとして活動しつつ、その活動をしていることは周囲に隠している、という設定がある。

学園の前で「平家ことねを探している」と大声でのたまう少女を見て、自分の正体を隠しているほたるは、大慌ててで彼女を捕まえたのである。

で、この空乃かなでであるが、もちろんただの平家ことねファンの少女、というわけではなくて、その正体はType_Zと呼ばれる新型アンドロイドである。

先に説明したとおり、この世界におけるアンドロイドは、実体をもたずVR空間にしか存在しないが、Motherがついに実体を持つアンドロイドの開発に着手し完成させたのがType_Zであり、かなではその試作機なのである。

かなでは、ほたるに対して「自分は人間ではない」と最初から正直に話しているのだが、ほたるは真に受けず、何か複雑な家庭事情があって家出か何かしてきたのだろうと納得し、学生寮の自室に住まわせるのである。

かなでは、ほたるが平家ことねだということを知らぬまま、ほたるは、かなでがアンドロイドであるということを信じぬまま、2人の共同生活が始まる。

捨て猫を拾ってこっそり育てるような、隠し事の後ろめたさと甘やかさのあいまったような生活。

何も知らないかなでに、ほたるは何かと世話を焼き、かなではほたるに無条件の信頼感を寄せていく。

なお、ほたるは1年生という、ハニプラの中では最下級生にあたり、ライブの時以外は基本的にダウナーで、いわゆる「ひきこもり系」キャラである。

そんなほたるが、文句をいいつつかなでの世話を焼くというシーンには、ある意味で「ツンデレ」的な要素を見いだすこともできるだろう。

しかし、そのような生活には、いつか終わりがくるというのがお約束である。

かなでは、あくまでも情報収集用の試作機であり、ライブバトルで負けた場合、削除されてしまうらしい。

このことをほたるが知った後、ハニプラの対戦相手として、かなでがエントリーしてくることになる。

一度は負けるほたる達だったが、再戦の時、ほたるは、かなで相手に本気を出し、そしてかなでを倒すことになる。

 

何故ほたるは、かなでを倒す決意をすることができたのか。

それは彼女が音楽が好きで、音楽の未来を守りたいからで、同じ目的を持った仲間を裏切りたくないから、だ。

だが、そのことに改めて自覚する経緯にもかなでは深く関わっている。

それにはまず、アンドロイドであるかなでは、何故平家ことねに会いたがっていたのか、を説明する必要がある。

空乃かなでは、Motherによって作られたアンドロイドであるのだが、実はその元データは、Motherがネットからサルベージしてきたボーカルソフトのデータなのである。

AIの作った音楽(芸術)は、人類の作った音楽(芸術)を凌駕してしまうのか、という非常にSF的なテーマが背景に見え隠れするエビストなのだが、AIが作った音楽というのも、元をたどると人間が作った音楽に起源がある。

このことの意味は、2_wEiのエピソードのよって、よりはっきり現れてくることになるだろう。

さて、ほたるがまだ平家ことねになったばかりの頃、まだほたるに一緒に音楽をやる仲間がいなかった頃、ほたるはボーカルソフトを使って自作曲を制作し発表していた。

今はもうほたるはそのソフトを使わなくなって久しいのだが、しかし、ほたる(=平家ことね)がネットに残したデータが、Motherによってサルベージされ、かなでというアンドロイドに作り替えられたのである。

かなでは、自分のもう一人の親ともいうべき平家ことねに会いたくてい、一緒に歌を歌いたくて、平家ことねを探しにきたのである。

ある時、かなではほたるの部屋から姿を消す。

一方、Type_Zが学園に潜伏しているという情報を得たハニプラは、捜索を始める。

今や、かなでがアンドロイドであることに疑う余地はなくなっており、ほたるは、チームの面々よりも先にかなでを見つけようとする。

しかして、ほたるはかなでを見つけるのだが、かなでが姿をくらました理由は、ほたるに友人を見つけてあげるため、だった。

いずれ自分は消えてしまうが、部屋にひきこもりがちのほたるに友人をみつけてあげたい、とかなでは語る。それが恩返しなのだと。

ちょうどその時、ハニプラの面々もまたほたるとかなでのことを見つける。そう、ほたるには既に仲間がいる。音楽で結ばれた仲間が。

ところで、ほたるの音楽が好きという気持ちは、かつて、ボーカルソフトと1人向き合って音楽を作っていた頃に育まれたものだった。

そしてその時に育まれた音楽への想いが、巡りめぐって、ほたると今の仲間たちを結びつけたのである。

かなでは、ほたるに友人を見つけてあげたいと言ったが、実を言えば、かなでは既にほたるに友人を見つけてあげていたとも言えるのである。

ほたるは、かなでと離れたくない、だからかなでを倒したくないという気持ちと、かなでに負けることで仲間たちに申し訳ない、仲間のために勝ちたいという気持ちとの間で揺れていた。

しかし、音楽が好きだから音楽の未来を守りたい、仲間とともにアンドロイドに勝ちたいという想いの源は、そもそもかなでからもらったものだったということに気づいたのである。

かなでのほたるに対する気持ちに誠実に向き合うならばこそ、かなでに対して勝とうとしなければならないのだ、と。

抽象的に構造を取り出すのであれば、自分の過去の行いによって作られたものによって、自分の現在と未来が肯定され、励まされる。しかし、その代わりとして、その過去と(ある意味では)決別しなければならない物語だった、と言えるかもしれない。



で、かなでは倒されて消滅してしまい、かなで編はいったん幕引きとなり、「イイ話ダッタナー」となるところなんですが

ちょっと物語外的な話も踏まえておきましょう。

何しろ、エビストは、人類vsアンドロイドというストーリーを、実際のライブ公演の展開を通じても再現しようとしているのではないか、という解釈が生まれつつあるわけなのだから。

空乃かなでのCVは、なんてったって、あの大橋彩香なんです。

かなでって、見た目も丸っこくてかわいらしい、逆に言えば弱っちそうで、闘争心がうかがえるような性格でもないし、しゃべり方も「○○である」「かたじけない」といった感じの子で、つまり、人類を脅かしにくるアンドロイドには全然見えない。

がしかし、CVが大橋彩香であるという物語外的事実を知っている身からすると、「でもライブバトルになったらガチで強いですよね」という説得力が半端ないのである。

ハニプラの声優陣も、決して歌やダンスが下手ってことはなくて、それぞれに魅力的なパフォーマンスを見せてくれる力の持ち主である。しかし、声優として歌手としての踏んできた場数みたいなものが、やはり全然違う。ハニプラの中では、あじゅじゅが最近めきめき活躍しているところで、それこそシンデレラで大きな舞台にも立っている。また、吉井さんもナナシスをやってることでの経験はあるだろう。ただ、この2人以外は、まだまだエビスト以外での活躍があまり目立ってこない、無名新人声優にとどまっているというのが実状だろう。

2_wEiの2人にしたって、声優の有名度という点では全然である。

CV:大橋彩香が発表された際、その場にいたのだけど、やはり、かなりのどよめきがあったのを覚えている。

エビストの他の声優陣と比べたときに、明らかに1人だけ図抜けて「超人気声優」なのである。

(一応言っておくと、理事長を立花理香がやっているが……)

エビストは、バックにホリプロがいるので、それで大橋彩香を起用しえたんだろうというのは分かるけど、じゃあ何故大橋彩香なのか、という話で。

いやこれ完全に、ミステリドラマを見るときに、俳優の名前見て犯人当てる人になっちゃってるけれど

物語的にも、8・9章で、「はい、かなではこれで終了」とはとても思えないわけで(実際、プログラムは削除されたがボディ自体は回収されており再登場フラグはしっかり立っている)、さらにこの物語外的事実を加味すれば、当然ながら、かなでって再登場しますよね、ということになる

11月に大橋彩香がエビストに参加することが発表され、めちゃくちゃどよめいたものの、その次に開催となった5月のライブには出演なし、ばかりか、キャラソンすらなし

もちろんこれは、はっしーは売れっ子で、エビストというマイナーコンテンツに割ける時間は少ないという内情を素朴に反映しているだけだ、とも言える。

そりゃそうなんだけど、でもこれ絶対、もっかい登場してきて、大橋彩香をどーんとぶつけてくる奴でしょ、としか思えないわけで。

あとはそれをどうやってやるのかな、と。

ストーリー的などうやって、と、物語外的な展開のどうやって。

前者でいうと、ベタな展開としては記憶を削除された状態で最強の敵としてよみがえるって展開(ん? 最近プリキュアで似たような展開なかった?)か、仲間になって戻ってくる展開

後者でいうと、ゲーム内のメインストーリー上で出てくるのか、ライブでサプライズ演出で出てくるのか

メインストーリーをライブで進めないでしょって思いたいところなんだけど、どうもエビスト、そういうことしそうな気配があったりする。

 

さて、かなで編面白いよって話をしたんだけど、SFなのか、といえばまあ確かにあんまりSFの話にはならなかった。

正直言ってしまえば、「SFとしてすごい」みたいな話ではないです、エビスト。

物語としては、おおむね「ベタ」な部類。

ただまあ、エビストは元々その「ベタ」すらできてなかったのが、「ベタ」に面白いところまで来たので、それ自体十分評価が高くなってしまう点ではある。

あと、ベタだベタだと繰り返してるけど、ベタな話を作るのだって大変だし、上で述べた通り、かなで編はその中でもなかなかよくできた作りになっているかと思う。

そして、「vsアンドロイド」であることが、単に舞台装置ではなく、ちゃんと物語として効いているという点はあげられる。

さて、ここで、かなでより後に登場した2_wEiのエピソードも確認しておきたい。

自分としては、むしろ2_wEiのエピソードを先に読んでから、かなでのエピソードを読むことになったのだが、これ発表順にちゃんと読んでいたら、また感じるところが変わってくるなあというところで。

2_wEiは、かなでと同じくType_Zで実体をもったアンドロイドなのだが、かなでとは異なり、人類への敵愾心むき出しのキャラクターとなっている。

それで最初の曲が「Despair」なんだから、もうベタもベタなんだけど、それがいい

彼女たちもやはり、元々はボーカルソフトであり、廃棄されたものをMotherがネット上からサルベージして開発した、となっている。

2_wEiは開発途中で廃棄されたボーカルソフトであり、身勝手に捨てられたことをもって人類への憎しみを抱いている。

2人は、特に、自分たちを開発しながらも途中で廃棄した虎牙優衣(ところでこの人、芳賀ゆいに名前が似てるんだけど、偶然?)への復讐を誓っている。

2_wEiのエピソードは、2人が研究所からの脱走を繰り返しては虎牙優衣を探す話となっている。

だが、彼女たちの復讐は叶わない。なぜなら、虎牙優衣はすでに自殺していたから。

優衣は音楽とボーカルソフトのことを本当に愛していたのだが、アンドロイドの音楽が盛んになり、人間の手による音楽への関心は急速に下がっていた。このため、ボーカルソフトはその需要がなくなっており、市場的な理由から、2_wEiは廃棄せざるをえなくなっていたのだ。それでも彼女は開発元を辞めて、個人で開発を続けていたが、それも限界を迎えての自死であった。

2_wEiの2人は、親殺し的な復讐に失敗することになるが、その代償的に、人類全体を復讐の対象とする。次回へつづく!

さて、これはまさに、被造物が創造主に襲いかかってくる、というフランケンシュタイン・コンプレックス的なお話になっている。

ロボット・AIものSFとしては、非常にベタなところではないかと思う。

SFとしての新味はないけれど、二次元アイドルものという装いのもとでこれをやるんだ、という面白さは感じてもらえるのではないかと思う。

それから、アンドロイドによる音楽の方が、人間による音楽よりも人気が出ている時代、という設定がとても芸術SFだなーと。

で、アンドロイドによる音楽で人類の音楽を滅ぼしてやるぜーっていう敵キャラを明確に出してきたので、エビストはもうこのテーマと向き合わざるを得なくなっている。

AIによる芸術が、人間の芸術よりも優れたものになった時、どういうことが起こるのか、人間はどうすればいいのか、というの、まあAI脅威論の亜種であって、今現在、決して現実的な話ではないものの、トピックスとしてはホットなところではある。

これ、最初から狙っていたのか、たまたま掴んじゃったのかよく分からないのが、エビストのエビストだな~ってところなんだけど。

 

まあ、このテーマに対してどのような答えを出すつもりなのか、今のところまだ明確ではないということにしておく。

ところで、かなで編と2_wEi編には対応しているところがあるだろう。

そもそも出自としてどちらもボーカルソフトのデータを元にして作られたという点がある。

そしてどちらも、実体を手に入れてからの目標が、そのボーカルソフトの使用者・開発者(すなわちMother以外の親的存在)と会うことなのである。

かなでは、一緒に歌いたい

2_wEiは、殺したい

と、その方向性は正反対ではあるのだが、その違いは成長段階の違いだとも言えるかもしれない。

まだ幼く、親との同一化を望む段階のかなで、一方、文字通り親殺しを望む2_wEiは、反抗期の段階だと言える。

あるいは、創造主・親の立場でもありうるほたるから、信頼と愛情を得ることのできたかなでと、虎牙優衣からの愛情を認識することのできなかった2_wEi、みたいな対比もできる。

かなでの同一化願望は一応成就される(他方で、失敗しているともとれるので、なんとも言えないところだが)が、2_wEiの親殺し願望は叶えられない。

望むことが叶う、とそこで物語は終わってしまうので、様々な困難を配置してできるだけ成就を遅延させる、というのが物語を作るテクニックみたいなものなんだけど、2_wEiの場合、成就が遅延するのではなく、成就が不可能になってしまう、というのがちょっと面白い点だなと思っている。

2人は代償行為に耽るしかなくなってしまったわけだけど、その2人はどうやったら救われるの、と。

もう一つ

かなでも2_wEiもアンドロイド研究所を脱走しているわけだが、「いや、なんでそんな簡単に脱走できるんだよ、警備ザルかよ」と思わせておいて、どちらの話も、この脱走自体、Motherが仕組んだことだったことがほのめかされて終わっている。

Motherの思惑はまだよくわからないのだけど、かなでの件は、ほたるとの同一化を失敗させることがもくろみだったとすると、親にあたる人間とType_Zをあえて接触させて、人間との関係をこじらせて成長していくアンドロイドを作ろうとしている、のか?

 

さて、最後にもう一つ、エビストにあるSF要素を示しておこう。

それが、ハニプラの1人であるメイの存在だ。

1年生の中の不思議ちゃんキャラである彼女だが、その正体が実はアンドロイドである。理事長と「先生」と本人だけが知っている秘密である。

アンドロイドと戦っている人間チームにアンドロイドが密かに混ざっている、というわけだ。

ところで、既に述べたとおり、〝この時代〟のアンドロイドは、Type_Zを除き、VR空間にしか存在していない。

つまり、メイはこの時代のアンドロイドではないのである。

未来を変えるためにタイムスリップしてきたアンドロイドなわけで、つまりは、ターミネーター

分岐を探しているっぽいんで、シュタインズゲートでもいいんだけど(ただしループはしていない、多分)

ほらSFでしょ

 

アルミと野村さん

2_wEiに話を戻すけど、野村さん演じるアルミは、二重人格というか、オンオフ(?)のギャップが異様に激しいキャラで、おっとりした「お姉さん」状態と、キレキレの「お姉さま」状態がある。

その様はまるで、演じるキャラはクール系、本人はお嬢様系の野村さんの二面性のようとでもいえるかもしれない。

まあそれはそれとして、野村さんの異なるタイプの声を聞けてよい

あと、「お姉さん」状態の時、おっとりのんびりしているのだけど、根本的な性格まで変わっているわけではなく、この状態でも不穏なことを話してくるので、それはそれであり。



何故面白くなったのか

このことについては、以下の記事を読むと経緯が分かる。

m-kichi.hatenablog.com

あー、既読だったはずのシナリオがまた未読になったのなんだろうと思っていたんだけど、過去分もリニューアルとかしてたんだーということが分かったりした。

それはそれとして、シナリオライターの変更があった、というのが実に大きい。

しかも、それがアイコネの葉巡明治と彼の所属するライターチームなのである。

アイコネの葉巡さんが、エビストに加わってたという話は、知ってた。

知ってたんだけど、チェックしそびれていたんだよなー

アイコネに殉ずるんだ、俺は的な気分が大きかったのかもしれない、わかんないけど。

ところで、上の記事見ると、リーディングイベントとかドラマCDとか、あとで見るのが難しい奴や入手困難な奴でも、結構重要そうなもの展開しているんですね

存在自体はなんとなく知ってた奴だけども……

そういえば、3rdライブでのかなでの告知をもう一回見てみたいなあと思って円盤見返してみたけど、告知ムービーは未収録なのかーとか

 

シナリオライター変更以後で、かなで編以前のシナリオについても軽く触れておきたい。

杏梨編・彩芽編

3年生である杏梨と彩芽の好感度が爆上がり

デザイン的に3年生組で全然好みではなかったし、セクシーお姉さん杏梨とキツめ委員長の彩芽は、そのキャラクター面でも好みではなかった、というのがあって

ただ、ライブを見たことで、中の人は好きになったんだけど、それでもキャラの方はうーんというところがあった。

それを一転させるだけの力が、このシナリオにはあった。

いやまあ、セクシーお姉さんだけど実は天体観測好きな内気少女だったとかいう、そんなベタベタなあれ、引っかかるしかないでしょ

月編

2年生の月ちゃんは、元気系ダンス得意キャラの子

このエピソード自体は、杏梨編やかなで編と比べるとちょっとな、みたいなところはあるんだけど、月ちゃんが窓から飛ぶシーンの絵的な素晴らしさはガチ

鈴音編

自分、鈴音推しなんで

どちらかといえばメイちゃんかっこいいって話だけど

第10章

これは、かなで編のあとにくる話で、2_wEi登場編でありゆきな編となっている。今のところ、最新エピソード。

第10章の最終話のサブタイトルが「桜木ひなた」となっており、そのサブタイ見ただけでも「お」となった

言ってしまえば、島村卯月問題であり、メインヒロイン影薄い問題w が提起されたところ。

ひなたが何故ハニプラに加わることになったのか、ということは、既に彩芽編である程度触れられているので、答えは出てるんですけど、2_wEiとの対決のなかでどのように物語られていくのか、が気になるところ。

ひなたは、歌うことが好きで、また他の人にも歌が楽しいと思わせるものをもっている。そういう気持ちの力は、技術力よりも大事なもので、アンドロイドにはなく人間の強みなんだー、みたいなことなんだろうなとは思うんだけど、かなでも2_wEiも感情豊かだしなーと。

ところで、エビストのジャンルは「アイドルもの」だけど、アイドルを名乗っているのは星宮ゆきなだけなんだよなーと改めて。

ライブバトルは、芸能界とは別ものの世界で、あと芸能界ほど人目を集めているものでもないっぽい(ハニプラメンバーは、ライブバトルにおいてまだ順位が低いということもあるが、学校の他の生徒には活動を知られていない)。

ゆきなは、ハニプラとアイドルの二足のわらじ(学生も含めて三足か)と紹介されるし、ひなたは「アイドルに憧れている」と紹介されてるので、ハニプラの活動はアイドル活動じゃないと認識されているみたいだし、ゆきな編でも、ハニプラメンバーはテレビ出演に対して完全に素人とされている。

「アイドルもの」だけど、厳密に言うと作中で主人公達は芸能活動しているわけじゃない、というと、ラブライブ!も一応そうか。「スクールアイドル」だけど、職業としてのアイドルではないっぽいし。ただ、どちらかといえば個人的には、プリリズっぽいかなと思った。プリズムスタァとアイドルは別物ってことになっている。




4thライブ行けばよかった

いや、ライブ行かなかったのは自分で決めたことだし、時期的に仕方ない面はあった

当時は、行かないこと、ないし行かなかったことについて、まあ納得していた。それに、当時納得していたのだから、その点ではいまさら悔やんでも仕方ないとは思っている。

思っているんだけど、改めて4thライブの感想エントリとか見て、「あ、その曲やったのか」とか思うと、「行きたかったー」感がw

特に

 

 

とか言ってたくせに、ライブ行かずに、「Fuzzy N' Wonky」見逃しているの万死に値しません?

金魚さんの「I feel so Fuzzy N' Wonky」!!!!