先週の金曜日、チーム岡崎とチーム富士川の第4回放送があったわけだが、めっちゃよかった。
ガルラジリスナーの間であれば「富士川第4回」「いい」だけで通じ合えてしまうのだが、それではあんまりなので、どんな回だったのかをメモっておくこととする。
第4回が始まる前
以前、こんなことを書いた
二兎と年魚市だ。年魚市は、チーム富士川、つまり静岡在住なのだが、出身地は愛知県岡崎市である。そして、小説を読むとわかるが、この2人は実はかつて同級生だったことであり、今回、ガルラジという企画が行われるにあたり、ライバルチームにかつての友人がいることにそれぞれ気付いている。
現時点でこの2人はまだコンタクトを取り合っていないが、今後、何らかの形でそのような展開があることは予想されるだろう。
また、「つぶやき」を見ていると、この2人はともに第3回放送で、つまづきを経験したことがわかる。
学校の放送部としての活動もガルラジも、友達同士で楽しくやってきた二兎は、楽しいだけではダメなのだろうか、という問題に立ち止まる。
一方、ラジオパーソナリティーになることを夢見て、高校生ながらすでに高いプロ意識を持つ年魚市は、自分のコーナーが同じチームのほかの2人のコーナーに比べてリスナーの反応が悪いことにショックを感じている。
果たして2人はこれらをどのように乗り越えていくのだろうか。
その後、第4回放送までのつぶやきでは、それぞれ下記のようなやり取りがある。
まいさん来てた pic.twitter.com/uEqpy7gy8R
— シノハラユウキ (@sakstyle) January 22, 2019
あゆちのこれは一体どういうことなん? pic.twitter.com/SOGaW1IHfQ
— シノハラユウキ (@sakstyle) January 22, 2019
今朝のオカジョと富士川
— シノハラユウキ (@sakstyle) January 24, 2019
また波乱ありそうな? pic.twitter.com/S8MM1PQ88B
3人で話し合いをすることによって、お互いの意識の方向性を共有し、第4回への意気を高めているチーム岡崎
一方、家族の引っ越しに伴い、一人暮らしをすることを決めた年魚市は、しかし、どこかしらいつもと調子が違う雰囲気を見せ始めていた。
チーム岡崎第4回
前半はおおむねいつも通りに番組を進めていたチーム岡崎だが、最後、「がんばろまい!!」のコーナーを長めにとって、前回、春花がうまく答えられなかったお便りをもう一度取り上げる。
そして、このラジオを今度どうしていきたいか、ということを3人が改めて言葉にし始める。
これまでオカジョは内輪トークが多すぎたのではないか、このままで本当にいいのだろうか、と。
萬歳は「1位になりたい」と宣言し、真維さんは「やれることをやってみたい。でも、春花が楽しく話せるのが一番だ」と続ける。
これに対して、春花はまるで選手宣誓かのような勢いで、自らの正直な思いを叫ぶ。
地元トークもしつづけたいし、ガルラジも続けたい、だから「1位を目指します!」と。
これまで、順位よりも楽しむことがモチベーションになっていた春花が、楽しむためにこそ順位も大事なんだと、決心してみせるこの宣誓
聞いていて、ボロボロと泣いてしまった。
二兎春花の主人公力がめちゃくちゃ伝わってくるよいシーンであった。
ところで、萬歳や真維さんが、自分の気持ちを口にしていたところ
例えば、真維さんの「勉強のようにはいかないけど」というところ、第4回の前半の方で「勉強は楽しい」と彼女が言っていたところと、対応してるのだなと思った。
それから、もう一つ、気になるところは、萬歳は「1位になりたい」というのを「個人的な理由だけど」とぼそぼそと補足している。
第3回の終わった後くらいのつぶやきで、周囲の反響を嬉しいという春花に対して、萬歳にはちょっと含むようなところがあった。
おお? 萬歳どうした? pic.twitter.com/woPKzyKB94
— シノハラユウキ (@sakstyle) January 18, 2019
このあたり、しかし、真維さんは真維さんである程度気にしているようで、第4回終了後のつぶやきで、第4回の感想を、春花よりも先に萬歳に言わせる、ということをやっている。真維さんは名策士だと思う。
チーム富士川第4回
既に述べたが、第4回以前のつぶやきの段階で、明らかに様子のおかしい年魚市すず
・岡崎に行こうとしていた(結局行ったのかどうかはわからず)
・一人暮らしを始めることになった
この2つが何かしら原因になっているだろうことを推測されていた
始まる第4回放送でも、普段行われる白糸いじりが見受けられず、白糸からもツッコまれ、金明さんからも、なんか年魚市の様子がおかしいぞと首を傾げられる
それでも、番組自体はなんとか進めていくのだが
後半において驚くべき(?)事実が明かされる
「友達と話す練習がまだできていなくて」
「友達と話す練習?」
「友達出来たのが生まれて初めてで」
年魚市ー!!
様子がおかしかったのはそのせいだったのか!
あー、3人で初詣言って甘酒飲んだエピソードを金明さんからふってもらったとき、心なしか嬉しそうでしたねー
タイトルが決められなかったあのポエム、明らかに「友だち」ないし「友情」がタイトルですよね!
第4回直前のつぶやきのおかしさも、そういうことだったのか、と。
そして、第4回終わった後のつぶやきはこれ
あゆちー pic.twitter.com/MgbB4kQOH6
— シノハラユウキ (@sakstyle) January 27, 2019
岡崎と富士川
前提として、ガルラジという作品の放送形態を確認しておくと、
第1週に、チーム岡崎とチーム富士川、第2週に、チーム徳光とチーム双葉とチーム御在所の放送が行われており、各チーム隔週で放送されている。
ニコ生・YouTubeライブによる配信が最速で、いずれも金曜日の7時半からとなっている。
チーム岡崎とチーム富士川とは、つまり、放送時間帯が同時刻なのである。
お互いに裏番組の関係にある、と言ってもいいだろう。
さて、今回第4回放送となったチーム岡崎とチーム富士川であるが、今回はこの互いに裏番組であるという関係が、また何とも言えない「よさ」を出していた。
無論、聞く側は同時に聞くことはできないので、ニコニコやYouTubeのチャンネルなり公式アプリなりで後から両方を聞くことになるわけだが、「この番組の裏であっちのチームの番組をやってたのかー」という味わいがあるのである。
高校の友達同士でガルラジの番組をはじめ、高校の部活動の延長でガルラジの活動を楽しんでいたチーム岡崎が、「1位を取りたい」と高らかに宣言する一方で、
ガルラジの企画にはそれぞれ別々にエントリーし、番組をするために初めて顔をあわせた者同士で組んだチーム富士川は、実は年魚市にとって「生まれて初めてできた友だち」だったということが明らかになる
そんな物語が、番組前後の「つぶやき」によって補完されつつも、放送としては同時並行的に進められていく、というこのスタイル
二つのチームの対称性の物語を進めていくうえで、ラジオ番組を各チームで対抗しながら放送するというやり方が、すごく適切なナラティブとして機能しているというのが、すごい!
っていうか、年魚市のことがどんどん好きになっていく~
かつて、年魚市がどんな気持ちで春花のことを見ていたのか、というのを想像しても、なかなかエモみがありますね
第4回後半戦
さて、これを受けて(?)今週末には、残り3チームの第4回放送がくるわけで
下位に甘んじているチーム徳光、チーム御在所が攻めてこないわけがないし、チーム双葉だって何が起こるか分からない
ガルラジはますます加速していく?!