先週から、ナナシスことTokyo 7th シスターズでは、EPISODE2.5シリーズの配信が始まってます。
もともと、登場キャラクターのエピソードを1人ずつ展開していたのが、去年で全員のエピソードが出そろっていました。2.5はいわば2週目。
先週は第一弾として、春日部ハルのエピソードが配信されていましたが、今日から、第2弾として角森ロナのエピソード「ウィッシュ・ユー・アー・ヒア」が配信されました。
これがめっちゃよかったっていう記事です。
ネタバレありです。
ナナシスはもともとエピソードがよいんですが、特に、EPISODE4Uというのがめちゃくちゃく名作で、またああいうシリアスなのが見たいというのが常なる願いでした。
まあ、EPISODE2.0の、SiSHとかNI+CORAの話は、シリアスだったと思いますけど、「SEVENTH HAVEN」に収録されてた「What it truly 2030??」は、タイトルでめっちゃ期待させておいて、いつものコメディだったし(いやそれはそれですごく楽しかったからいいんだけど)、先週のハルエピソードもわりと軽めの話でした。
そこにきて、このロナエピソード!
ロナのエピソードは重要なものになる的なコメントはどっかで出てた気がしますが、確かに重要なものだった。
ロナエピの話にいくまえに、ちょっとさっきの部分をフォローすると
NI+CORAの話は、スースというキャラクターを理解し直す上で重要なものだったと思う。
あと、ハルエピソードで、支配人が、「これが春日部ハルというアイドルなんだ」みたいなセリフいうんだけど、あそこは結構いいところだな、と思う。
4U以降ずっと軽めなコメディ話ばっかりだったわけではなくて、重要度の高いものもあったんだけど、読んでてばっと泣いちゃうような話は久しぶりだったな、と。
で、
ロナエピソードは、ロナの話であると同時に六咲コニーの話でもあった。
これ大事!
意味深な言葉がたくさんでてきて、伏線が張られていった感じだった。
そういう意味では、むしろ謎が増えたというところもあるんだけど。
ロナについていうと、ロナの話でもあり、ロナと777の話でもあった。
話の基本的な流れとしては、非常にシンプルな成長物語であって、それだけ取り出すとよくある話ではある。
つまり、ロナという引っ込み思案な女の子がいて、でもその子が1人で頑張ることを決意して、問題が生じてまた逃げ出しそうになるけれど、仲間からのエールでステージに立つことができた、という。
ポイントは、彼女がどうして最後に逃げずに立つことができたかということ。
仲間からのエールによって、というのはまあ、あまりにもベタすぎで、最初その展開はないんだろうと思ったんだけど、実際やられると、これがよかった。
というのは、ロナはそもそもニコ様に憧れてアイドルになった子で、ニコ様のようにみんなに元気を与えたいという気持ちでアイドルをやっている。
そして、予想外に大きなステージを前にして怖くなった彼女は、「怖いよ、ニコ様」とニコ様にすがりつくような独り言を漏らす。
彼女にとって、支えとなっているのも、頼りにしているのもニコ様だというのが分かる。
彼女が、辛いトレーニングを耐えたのも、トレーニングをコーチしてくれるのが、他ならぬコニーさんだったから、というのがあったと思う。
そして実際、ステージ裏で震えているロナのもとに、コニーさんは何か声をかけにいこうとしていたはずだ。
しかし、実際に彼女にエールを与えたのは、ハルであり777の仲間だった。
ああいうシーンにおいて、再び動き出すきっかけを与えるのって、仲間というのもよくあるパターンだけど、自分の原点を思い出すっていうのもまた一つの選択肢だと思う。
例えばアニマスのラスト、春香のことを掬い上げたのは、765プロの仲間ではなくて、むしろ過去の自分だったりしたわけで。
今回のロナの場合、ユニットではなくソロでライブするという試練にたちむかっていて、そこではいつも人に頼ってばかりではなくて、自分1人の力で頑張ってみるという決意があった。つまり、仲間の力ではなく、自分の力で困難を乗り越える、という方向性で進むかのように、話のきっかけは作られていた。
ということは、ここでロナは、自分がアイドルになりたいと思った原点に立ち返って、セブンスとニコ様のようにみんなに元気を与えるんだ、と考えなおすとか、そういう話なのかなとも思った。
でも、そうじゃなかった。
ロナをステージに押しあげたのは、もうニコじゃなくて、777の役割だった。
考えてみれば、彼女が何故1人で頑張ろうと思ったかといえば、ハルやムスビやウスタたちがそれぞれ変わっていく姿を見ていたからだった。
というわけで、ロナと777の話だった。
一方で、同時平行的に、コニーさんの話も展開していく。
コニーさんがロナの特訓を引き受ける。
ロナの特訓を行うコニーさんが、今まで一度も見せたことがなかったほどの真剣な面持ちになっている、というのも今回のエピソードの見どころの一つである。
今回、コニーさんはいつものおふざけモードを完全に封印していた。
が、それだけじゃなかった!
今回のエピソードは、前編・中編・後編の3つのパートにわかれていたが、そのうち、中編の終盤、コニーさんが1人話すシーンがある。
苦しみながらも特訓を続けるロナに対して、自分がちゃんとやれているのかを自問自答するシーンで、言葉は、今は近くにいないかつての仲間に向けられている。
セブンスは何故解散したのか
コニーさんは何故ジャーマネをやっているのか
こうした謎は、ナナシスの当初からつきまとっている謎であり、いまなお解けない謎であり、今回のエピソードでも別にその謎が解けたわけではないが、おそらく今まででもっとも接近した話だったのではないだろうか。
コニーさんがああいう心情を吐露したのも初めてだし。
「アイドルはアイドルじゃなくてもいい」
これは、ナナシスの最初のエピソードで、コニーさんがハルに向かって言った言葉で、その時は一種の励ましの言葉だったわけだが、今回、この言葉をコニーさんが思い出す時、それは励ましのようなポジティブなトーンではなくなっている。
また、どうもこれが誰かからコニーに向かって言われた言葉だったのではないかということを思わせる。
そして、後編、ロナのステージ本番。コニーさんが支配人に言いかけたのは一体何だったのか……。
あと、僕青な!
「僕らは青空になる」のピアノアレンジが、めっちゃ効いてる
「僕らは青空になる」めっちゃいい曲だな
コニーさんの心情吐露と僕青BGMで泣いた!
コニーさんを演じるいのすけの声と演技もよかった
いのすけは、コニーさんで、ああいうはっちゃけたキャラへの方向を拓いた気がするけど、それだけでなく、シリアス方向もいけるというか。
コニーさんのシリアス声自体は以前からあったものだけど、特訓時の厳しい口調というのは今までになかったと思う。
コニーさんとロナ、いのすけとくまちゃんってのもいいよね
いのすけ、くまちゃん、あとスース役の大西って仲良いらしい。
ところで、今回のエピソード、めっちゃよかったんだけど、一つだけ気になった点をあげると、振付の話はなんかもう少し回収して欲しかったかな。
本番当日、行ってみたら、ステージが想定より広かった。で、コニーさんが、この振付だとこのステージの広さに対応できない、みたいなことをいう。つまり、精神論では解決できないトラブルが発生している。
この、振付を変えるだの変えないだのってのは、アイドルものではよくでてくる問題だと思うんだけど、ステージの大きさの話とか振付の話とか、中編の特訓シーンでも話してるし、なんかこうもう少し、そのあたりについてもしめるような一言があってもよかったのではないか。
逆にいうと、それないんだったら、別にこの振付じゃこの広さにステージに対応できない的なことは別に言わなくてもよかったのではないか、とも。
ハルたちからの電話でロナは復活しました、で全然問題解決できてるわけだから。
今回のタイトル、元ネタはなんだろなってググってみたら、ピンク・フロイドの曲名のようだった。
2.5シリーズは曲名パロでいくのかな。
お掃除大作戦はわかんないけど